【パワプロ2020】ストレート系球種の変化量について【ペナント検証】
0.目次
1.はじめに
今回は前回の検証でストレート系球種の変化量を1.80とした理由について解説します。かなりマニアックな内容なので、結果だけ分かれば十分という方は最後まで読まなくても問題ないと思います。
設定などについてはこちらをご参照下さい。
2.方法
初めに、前回の検証で防御率の理論値を求める際に使用したモデルをもう一度紹介しておきます。
被説明変数 |
|
---|---|
標本サイズ |
2750 |
係数 |
S.E. |
t値 |
p値 |
|
---|---|---|---|---|
定数項 |
36.852 |
3.985 |
9.247 |
0.000 |
キャッチャー |
-0.105 |
0.024 |
-4.382 |
0.000 |
中継ぎ |
-0.773 |
0.044 |
-17.611 |
0.000 |
左投手 |
0.205 |
0.043 |
4.727 |
0.000 |
l_球速 |
-4.244 |
0.785 |
-5.409 |
0.000 |
l_コントロール |
-1.208 |
0.094 |
-12.841 |
0.000 |
球種 |
-0.251 |
0.056 |
-4.503 |
0.000 |
総変化量 |
-0.208 |
0.015 |
-13.882 |
0.000 |
対ピンチ |
-0.274 |
0.020 |
-13.628 |
0.000 |
対左打者 |
-0.313 |
0.018 |
-17.210 |
0.000 |
打たれ強さ |
-0.166 |
0.018 |
-9.197 |
0.000 |
ノビ |
-0.146 |
0.018 |
-7.988 |
0.000 |
クイック |
-0.073 |
0.025 |
-2.965 |
0.003 |
キレ〇 |
-0.200 |
0.047 |
-4.285 |
0.000 |
逃げ球 |
-0.173 |
0.049 |
-3.523 |
0.000 |
-0.304 |
0.047 |
-6.436 |
0.000 |
|
リリース〇 |
-0.104 |
0.040 |
-2.600 |
0.009 |
低め〇 |
-0.190 |
0.110 |
-1.729 |
0.084 |
打球反応〇 |
-0.065 |
0.059 |
-1.103 |
0.270 |
球持ち〇 |
-0.241 |
0.041 |
-5.921 |
0.000 |
緩急〇 |
-0.147 |
0.046 |
-3.235 |
0.001 |
内角攻め |
-0.144 |
0.046 |
-3.145 |
0.002 |
軽い球 |
0.217 |
0.086 |
2.521 |
0.012 |
一発 |
0.275 |
0.043 |
6.454 |
0.000 |
四球 |
0.641 |
0.040 |
15.870 |
0.000 |
寸前 |
0.288 |
0.120 |
2.400 |
0.016 |
スロースタート |
0.070 |
0.057 |
1.218 |
0.223 |
シュート回転 |
0.124 |
0.048 |
2.603 |
0.009 |
キラー |
-0.229 |
0.055 |
-4.147 |
0.000 |
季節男 |
-0.262 |
0.127 |
-2.065 |
0.039 |
速球中心 |
-0.096 |
0.050 |
-1.938 |
0.053 |
変化球中心 |
-0.141 |
0.045 |
-3.145 |
0.002 |
テンポ〇 |
-0.094 |
0.056 |
-1.672 |
0.094 |
リーグ1 |
0.272 |
0.056 |
4.872 |
0.000 |
リーグ2 |
0.389 |
0.055 |
7.067 |
0.000 |
リーグ3 |
0.122 |
0.042 |
2.886 |
0.004 |
標本標準偏差 |
0.848 |
---|---|
修正済み決定係数 |
0.561 |
6930.02 |
今回はこのモデルの「総変化量」の値を動かして、ストレート系球種の効果を求めます。なお、比較の基準として、以下の2つの指標を用います。
・標本標準偏差(s)
回帰式の誤差の標準偏差。小さい方が良い。
3.検証
まず、ストレート系球種の変化量を1.50、1.75、2.00とした場合の各指標の変化について確認します。
s |
||
---|---|---|
1.50 |
0.84770 |
6931.17 |
1.75 |
0.84753 |
6930.03 |
2.00 |
0.84763 |
6930.72 |
標本標準偏差(s)と赤池情報量基準(AIC)がともに最小であるため、この3つの中では1.75を選択するのが適切であると言えます。ただ、この結果だけではやや心許ないので、もう少し値を刻んで比較をします。
s |
||
---|---|---|
1.60 |
0.84760 |
6930.49 |
1.70 |
0.84754 |
6930.11 |
1.75 |
0.84753 |
6930.03 |
1.80 |
0.84752 |
6930.02 |
1.90 |
0.84756 |
6930.23 |
1.75と1.60~1.90までの5つを比べると、僅かな差ではありますが、1.80が最適であるという結果になりました。また、1.90よりも1.70の方が1.80に近い値であることから、1.85が最適である可能性は低いです。したがって、ストレート系球種の変化量は1.80に限りなく近い値であると考えられます。
4.最後に
成長限界の仕様についてあまり詳しくないので何とも言えないですが、ストレート系の球種は変化量上限ギリギリの選手に覚えさせるのが効率的なのかなと思いました。
次回は打率と能力の関係について検証します。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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