【パワプロ2020】投手指標とチーム防御率の関係について【ペナント検証】
0.目次
2.方法
・Ver.1.05、1.06、1.07の環境で検証
・リーグ編成は弄らずにセパ12球団のチーム成績及び個人成績を20回分記録
・データセットはこちらを使用
・各チームの起用法は特能の有無や左右のバランスを見ながら筆者が恣意的に決定
・投手は50イニング以上投げた選手のみ分析に利用
・日程は早送りで2020年開幕戦から2020年シーズン終了までノンストップで消化し、データの記録が終わったらリセット
3.設定
・能力変化、ケガ、疲労、ノリノリ&スランプなし
・トレード、新外国人獲得なし
・選手の調子は「ふつう」で固定
・キャッチャーリード効果は「ふつう」に設定
・1軍と2軍の入れ替えなし
・投手は起用法を「おまかせ」に設定
・先発は6人、中継ぎは7人または6人に固定
・投手のスタミナは「全回復」に設定
・野手はスタメン、打順、守備位置を固定
・野手は起用法は「フル出場」に設定
・セの指名打者は9番に固定
・交流戦は全てパの主催試合に設定
4.検証
今回は12球団の20回分の投手指標を用います。
チーム防御率の対数を被説明変数に、その他の球団別投手指標の対数及びリーグダミー(パ・リーグが1、DH制や対戦打者の能力差による影響を抑えるため)を説明変数に加え、重回帰分析を行いました。
被説明変数 |
l_防御率 |
---|---|
標本サイズ |
240 |
修正済み決定係数 |
0.896 |
係数 |
S.E. |
t値 |
p値 |
|
---|---|---|---|---|
定数項 |
-7.439 |
0.492 |
-15.116 |
0.000 |
l_(被安打-被本塁打) |
0.912 |
0.045 |
20.389 |
0.000 |
l_被本塁打 |
0.361 |
0.018 |
20.269 |
0.000 |
l_奪三振 |
-0.218 |
0.041 |
-5.343 |
0.000 |
l_与四球 |
0.341 |
0.020 |
17.071 |
0.000 |
リーグ1 |
0.040 |
0.008 |
5.198 |
0.000 |
リーグ2 |
0.045 |
0.009 |
5.095 |
0.000 |
リーグ3 |
0.023 |
0.006 |
3.877 |
0.000 |
奪三振が増加で防御率良化、他指標が増加で防御率悪化となりました。まあ当たり前って感じですね。
次に、説明変数の各指標を標準化(データの平均値を0、標準偏差を1に変換)して推定を行いました。
被説明変数 |
l_防御率 |
---|---|
標本サイズ |
240 |
修正済み決定係数 |
0.884 |
係数 |
S.E. |
t値 |
p値 |
|
---|---|---|---|---|
定数項 |
1.331 |
0.004 |
370.70 |
0.000 |
s_(被安打-被本塁打) |
0.038 |
0.002 |
19.494 |
0.000 |
s_被本塁打 |
0.041 |
0.002 |
18.651 |
0.000 |
s_奪三振 |
-0.016 |
0.003 |
-5.314 |
0.000 |
s_与四球 |
0.034 |
0.002 |
18.092 |
0.000 |
リーグ1 |
0.044 |
0.008 |
5.617 |
0.000 |
リーグ2 |
0.052 |
0.009 |
6.010 |
0.000 |
リーグ3 |
0.027 |
0.006 |
4.221 |
0.000 |
奪三振の係数の絶対値が他の指標よりも小さいことが分かります。したがって、奪三振の増加は他の指標に比べて防御率の良化に寄与しにくいと言えます。
また、この結果から、奪三振の増加に強く影響する特能は他の指標に強く影響する特能に比べて弱いという仮説が立てられます。
5.最後に
次回は今回の結果を踏まえて、投手指標と基礎能力及び特殊能力の関係について検証していきます。
ここまでご覧いただきありがとうございました!
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